こんにちは。今回は、昨年に改正された、またはこれから改正されることについてお話しいたします。
1つ目は、「育児・介護休業法」が、平成29年1月1日に改正施行されました。
改正点の主な一部をみてみますと
①介護休業の分割取得
通算日数の93日は同じですが、3回を上限として介護休業を分割して取得できるように変わりました。
②介護休業の取得単位の柔軟化
今までは1日単位でしたが、半日(所定労働時間の2分の1)単位で取得が可能
③マタハラ・パタハラなどの防止措置
現行は、事業主による「妊娠・出産・育児休業・介護休業等」を理由とする不利益取扱いは禁止。
改正後は、事業主に加え「上司・同僚」からの「妊娠・出産・育児休業・介護休業等」を理由とする嫌がらせ等を防止する措置を講じることが事業主に義務付けされました。
また、派遣労働者の派遣先にも「育児休業等の取得等での不利益取扱いの禁止」。「妊娠・出産・育児休業・介護休業等」を理由とする嫌がらせ等を防止措置の義務付けされました。
マタハラ・パタハラは、ニュース等でも問題になりましたね。これからは、事業主だけの責任ではなく、上司・同僚も対象となりますので、皆様の会社でマタハラ・パタハラ問題が起きないよう気を付けて頂きたいと思います。
また、改正点はこの他にもありますので興味のある方は、厚生労働省のHP等でご確認頂ければと思います。
2つ目は、「老齢年金」の資格期間の改正です。
以前より改正点として挙げられていましたが、平成29年8月1日から改正されることになりました。
資格期間とは、老齢年金を受け取るための保険料納付済期間(国民年金・厚生年金保険・共済年金等の期間を含む)と国民年金の保険料免除期間などを合算した期間のことです。
この資格期間が下記のように変更となりました。
現行 25年以上 → 平成29年8月1日以降 10年以上
今までは25年以上ないと老齢年金は受給することが出来なかったんですね。しかし、平成29年8月1日以降は10年以上で受給することが出来ます。既に諦めていた方も受給できる幅が広がりました。
【FP】決算整理前残高試算表と決算整理後残高試算表の違い
こんにちは、FP 講師の中込和枝です。4月は、人事異動や新入社員の入社など、何かと慌ただしい月ですね。
今年の3月は、全国健康保険協会の「健康保険料率」・「介護保険料率」の変更がありましたね。平成29年3月分(4月納付分)から変更です。
また4月からは、「雇用保険料率」も変更になりました。
4月分の給与から変更です。
1.健康保険料率・介護保険料率
【東京都】
旧健康保険保険料率 9.96% 旧介護保険保険料率 1.58%
↓ ↓
新健康保険保険料率 9.91% 新介護保険保険料率 1.65%
【神奈川県】
旧健康保険保険料率 9.97% 旧介護保険保険料率 1.58%
↓ ↓
新健康保険保険料率 9.93% 新介護保険保険料率 1.65%
※各都道府県によって異なります。
2.雇用保険料率
【一般事業】
労働者負担:3/1,000(4/1,000)、会社負担:6/1,000(7/1,000)
【建設業】
労働者負担:4/1,000(5/1,000)、会社負担:8/1,000(9/1,000)
【農林水産・清酒製造の事業】
労働者負担:4/1,000(5/1,000)、会社負担:7/1,000(8/1,000)
※()内は平成28年度の雇用保険料率
ついうっかり、給与計算をするときに変更するのを忘れてしまうことがありますので、ご担当の方は、気を付けて頂ければ思います。
FP技能士講座 講師 中込 和枝